「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる」(略称「沖ツラ」)のコミックス第2巻発売記念PVが公開! で、それにかこつけて三線の話をしてみる

こんにちは、てつまるです。

「沖ツラ」のPVで、沖縄方言(沖縄口うちなーぐち島言葉しまくとぅば)、ぜひ聞いてみてください。なかなか楽しいです。

PVの曲は、琉球音階っぽいけど、ちょっと違った

歌と三線さんしんの伴奏が、琉球音階(ドミファソシド)っぽいのですが、「シ」を使わず「ラ」(ドミファソラド)になっていました。「ドミファ」のところで琉球音階っぽさは出ています。絶対「ドミファソシド」とは限らない、この緩さがまた沖縄っぽいかもしれません。
ちなみに、「レ」が時々出てくる曲も多いです。出方や頻度に何か特徴があるかもしれません。

三線の「尺」の音は3つある?「標準の尺」の微妙な音高について(PVは別に微妙ではないが)

三線は、ギターのようなフレットがなく、目安でシールなどの印を付けたりはしますが、基本的にヴァイオリンなどのように指で音高を指定します。
歌三線のときは調性が一定なので、平均律ではなく純正律(自然倍音)を意識して音をとるのが良いようです。

で、三線の楽譜で「しゃく」と書く音が、ドミファソシドの「シ」の音(あるいは弾き方によって「ファ」の音)に当たるのですが、その音の高さが、なかなかつかみづらいのです。
沖縄の歌を歌うとき、標準的には微妙な音高で弾くようなのです。

いや、西洋音階の曲であっても、その微妙な音高で弾いてしまって平然としていたりもます。なんくるないさー(大丈夫さー)。
この「標準の尺」は、「シ」と「シ♭」の間(弾き方により「ファ♯」と「ファ」の間)の高さの音です。調子っ外れのような、それでいて不思議な音。

歌謡曲など明らかに西洋音階の曲を弾くときは「尺」を、平均律または純正律の「シ、シ♭」(弾き方により「ファ♯、ファ」)に合わせてしまうことでもよいようです。「シ」(またはファ♯)を「高い尺」、「シ♭」(または「ファ」)を「低い尺」と呼んだりもします。
PVでは、「低い尺」のほう(PVの弾き方では「ファ」)に合わせて弾いています。

まずは目安のシールが貼ってあれば、そのところで弾けばよいのですが、シールの位置が実に微妙です(私の三線には「尺」の位置にシールは貼ってありませんでした。カミさんのには貼ってあります)。
このシールは「高い尺」っぽいのですが、純正律で低めにとってある感じです(シールの位置が、両隣のシールのうち低い方に近くなっています。)。平均律であればもう少し高めのはず(両隣のシールの真ん中より高い方に近い位置になる。)。
「標準の尺」は、シールの位置より少し低めな気がします。この位置はポジション移動なしだと結構指を広げるので、ひょっとして広げきらなくて低くなっているだけなのかもしれませんが、その具合で良い味が出ています。

そういえば、自然倍音にも「標準の尺」っぽい音がありました。
アルプホルンの「ファ」と言われる調子っ外れの音、第11倍音。まさにこの音の感じです。

これが「標準の尺」の正体(気持ち悪いが、気持ち良い)なのではないかと思ったりもしています。

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