歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 間奏曲

歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 間奏曲 (P. マスカーニ 作曲)吹奏楽編曲
Intermezzo sinfonico from “Cavalleria Rusticana”
(Pietro Mascagni) (Arr. by TETSUKA, Toru)

フルスコア(PDF)はこのページからダウンロードできます。
パート譜一式(PDF)は、メールで編曲者あて申し込んでください。

「田舎の騎士道」といった意味で、1幕の歌劇です。シチリア島の村で、三角関係のもつれから決闘が行われます。
復活祭の日の朝、青年が以前の恋人に誘われていちゃつくのに嫉妬して、青年の恋人が、ちょうど通りかかった以前の恋人の旦那に、事の次第を話します。
恋人は我に返って青年の身を案じるのですが、結局、怒った旦那が青年と決闘することになり、青年は命を落としてしまいます。
居酒屋での決闘申し込み場面に移る直前に演奏されるのが、この美しい間奏曲です。

データリスト

演奏時間  約2分45秒

調  原調(ヘ長調 ♭1)

楽器編成(*は省略可)

  • ピッコロ(フルート持ち替えあり)、フルート2
  • *オーボエ2、*バスーン2
  • *E♭クラリネット、B♭クラリネット3、*アルト・クラリネット、バス・クラリネット、*コントラバス・クラリネット
  • *ソプラノ・サクソフォーン、アルト・サクソフォーン2、テナー・サクソフォーン、バリトン・サクソフォーン
  • *フリューゲルホルン、トランペット3、ホルン4、トロンボーン3、ユーフォニアム、チューバ
  • コントラバス、*パイプオルガン、*ハープ又はピアノ
  • *パーカッション3(*グロッケンシュピール、ビブラフォン、マリンバ)

日本での標準的な編成を念頭に置いて編曲しています。大編成から中程度の編成まで演奏可能です。
(*は省略可。ソロなどは他の楽器に代理演奏用の小さな音符を加えています。)
この曲の場合は、音の重なりが多く、編曲もシンプルにしましたので、かなり小さめの編成でも演奏可能です。

ハープを演奏するときは、トランペット、ビブラフォン、マリンバがなくても演奏可能です。
パイプオルガンを演奏するときは、ホルン、トロンボーンがなくても演奏可能です。
(これら本来の楽器を使う場合は、多くの金管が小休止(口休め)できることになります。)

フルスコアのダウンロード

吹奏楽編曲フルスコア 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 間奏曲(v6)(PDF、5ページ、約660KB)

パート譜一式(PDF)は、メールで編曲者あて申し込んでください。

管弦楽フルスコア 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」(IMSLPサイト、英語)
間奏曲は No.7 Intermezzo です。

曲の試聴

試聴音源1を聴く、または右クリックしてダウンロード(MP3音源)
吹奏楽による通常の演奏です。

試聴音源2を聴く、または右クリックしてダウンロード(MP3音源)
吹奏楽にハープが加わります。
(ハープ代奏のトランペット、ビブラフォン、マリンバは休み)

試聴音源3を聴く、または右クリックしてダウンロード(MP3音源)
吹奏楽にハープ、パイプオルガンが加わります。
(ハープ代奏のトランペット、ビブラフォン、マリンバは休み)
(パイプオルガン代奏のホルン、トロンボーンは休み)

(試聴音源の演奏時間:2分45秒)

編曲のコメント

ヘ長調(♭1)、3/4拍子 Andante sostenuto(四分音符=54)

3分弱の小曲ですが、ゆったりした美しい曲です。大曲の前の息抜きに、あるいはアンコールで演奏するのもよいかと思います。
原曲の管弦楽に金管は使われず、弦楽4部(第1・第2バイオリン、ヴィオラ,チェロ)のほか木管はオーボエ、最後の音のみピッコロ2、フルート、クラリネット2で、このほかハープとパイプオルガンが使われて復活祭の聖歌と、我に返った恋人の祈りを象徴しています。ハープとパイプオルガンが入ってからは伴奏がこの2つに委ねられ、弦楽器はユニゾンで旋律を歌い上げます。

この編曲では、原曲を尊重してハープとパイプオルガンとの同時演奏ができるようにしました。本当に同時演奏ができると圧巻でしょうね。
もちろん、これらがない場合でも、通常の吹奏楽として演奏できます。また、音の重なりが多いので、編成が小さめでも演奏できます。
パイプオルガンがある場合は(なかなかその機会がないと思いますが)、ホルン、トロンボーンを省略可能です。ホルン、トロンボーンはメゾピアノを指定していますが、本来のパイプオルガンは原曲でフォルテとなっています。強弱記号に変化をつけていませんが、実際にはメロディーに寄り添うように変化をつけるのが適当かと思います。
ハープがある場合は、ハープの音を模したトランペット、ビブラフォン、マリンバを省略可能です。
オーボエがない場合、13小節目からのソロ(オブリガード)は、E♭クラリネットが代奏しますが、これもないときは、フルートとグロッケンシュピールでの代奏が可能です。
20小節目からフリューゲルホルンを重ねていますが、ない場合は、トランペットでの代奏も可能ですし、木管合奏のみに任せて演奏しない方法もあります。

1stホルンはやや難易度が高いので、きつければ無理せず部分的にオクターブ下げてください。
ハープ代替のアルペジオを鍵盤楽器に加えてトランペット(小音符)にも吹かせる場合、楽譜では明示的に指定していませんがミュートを使うことも考えられます。
オプションでソプラノ・サクソフォーンを加えました。冒頭からの和音を、クラリネットを休みにしてサクソフォーン(小音符)に吹かせる方法もアリだと思います。

修正履歴

2020(R2).5.2版(v6)

  • パート譜の譜面を大きめにした。
  • 冒頭のメロディにフレーズ用破線スラーを加えた。
  • 20小節目から、ホルン1,3に交替で休みを加え、ホルン1のフレーズ用破線スラーを加えた。
  • 20小節目から、ホルンとトロンボーンの強勢をメゾフォルテにした。
  • マリンバに拍頭の低音を加えた。
  • ハープ1&2を、ハープ又はピアノに変更し、ピアノで弾きやすい記譜にした。

2019(R元).8.10版(v5)

  • フルスコアの拍子記号の位置を調整した。
  • 47小節目、テナー・サクソフォーンの音を変更した。

2019(H31).1.1版(v4)

  • フリューゲルホルンが誤ってオクターブ下になっていた(v3)ので正しく記譜した。
  • オプションのソプラノ・サクソフォーンをフルスコアに加えた。

2018(H30).9.17版(v3)

  • フルスコアの拍子記号を大きくした。
  • ホルンを部分的にオクターブ下で吹けるように記譜した。
  • ホルンとトロンボーンで、タイでつながった音の記譜を変更した。
  • 鍵盤楽器の音を一部調整した。

2015(H27).9.13版(v2)

  • フルスコアを5ページに圧縮した。
  • 最後の2小節の音をパートにより若干調整した。
  • ピッコロのパート譜のパート名表記に(Flute 3)を追加した。
  • 5小節目、旋律のスラーを調整した(5小節目冒頭で途切れて勢いがなくならないようにするため)。
  • ハープとパイプオルガンがない場合を通常として想定し、小音符を通常の音符に戻すなどして調整した。
  • トランペットに旋律の補助を追加し、最後のハープ代替を原則吹くように記譜を調整した。
  • ホルンのパート譜の記譜方法を若干修正した。
  • パーカッションをまとめたパート譜の記譜で各行に速度記号等があったのを修正した。

2013(H25).9.8版(v1)

  • 初版。

コメント

  1. […] 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 間奏曲 […]

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