平成29年6月9日、「経済財政運営と改革の基本方針2017~人材への投資を通じた生産性向上~」(骨太方針)が経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定されました。
このうち更生保護に関係する記述は、「第2章 成長と分配の好循環の拡大と中長期の発展に向けた重点課題」〜「5. 安全で安心な暮らしと経済社会の基盤確保」〜「(2) 治安、消費者行政」〜「1 治安・司法・危機管理等」にあります。
さすがにペーパー1枚ものの「主なポイント」には出てきませんが、「概要」としては次のとおり。
各種犯罪対策や、再犯防止対策、司法分野での取組、消費者行政等を推進する。
骨太方針2017の本文では次のとおり記述されています。
良好な治安を確保するため、サイバー犯罪・サイバー攻撃対策、水際対策を含めたテロ対策や組織犯罪対策、カウンターインテリジェンス機能の強化、密輸対策、保護観察の体制整備を含む薬物対策、性犯罪、ストーカー、配偶者暴力、若年層に対する性的な暴力、特殊詐欺等への対策、不法滞在対策等を推進するとともに、再犯防止対策について、本年中に策定予定の推進計画に基づき、起訴猶予者等に対する社会復帰支援、受刑者等に対する教育・職業訓練の充実、刑務所出所者等に対する就労支援、矯正施設の環境整備、更生保護サポートセンターの拡充を含む保護司・協力雇用主・更生保護施設の活動支援、自治体との連携等を推進する。また、治安や海上保安、司法分野の人的・物的基盤や国際的ネットワークの強化を図る。
日本型司法制度の強み等を重要なソフトパワーとし、コングレス 2020開催に向け、司法分野における国内外の取組を総合的・戦略的に推進する。
あわせて、総合法律支援など頼りがいのある司法の確保や、スポーツ事案を含めた国際仲裁の活性化に向けた基盤整備のための取組、法科大学院改革の推進、法教育の推進、予防司法機能の全国規模での充実、ヘイトスピーチやインターネット上の人権侵害の解消に向けた取組、死因究明体制の強化、犯罪被害者等支援のための施策の充実、高齢運転者対策などの交通安全対策等を進める。また、感染症対策について、医薬品の開発・備蓄、国際枠組みや研究機能の強化、ワンヘルスの視点に基づく薬剤耐性対策等に取り組む。
なお、6月2日現在の素案と比較すると、更生保護サポートセンターの拡充などの記述が加わっており、法務省本省でも重要と考えているものと思われます。
(前略)〜本年中に策定予定の推進計画に基づき、起訴猶予者等に対する社会復帰支援、受刑者等に対する教育・職業訓練等の充実や刑務所出所者等に対する就労支援、矯正施設の環境整備、更生保護サポートセンターの拡充を含む保護司・協力雇用主・更生保護施設の活動支援や自治体との連携等を推進する。また、〜
〜犯罪被害者等支援のための施策の充実、〜(後略)
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